【輸入盤】 アンソニー・コリンズ/デッカ録音全集(14CD) 【CD】

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指揮者で作曲家、シベリウスの第一人者としても知られたコリンズの初CD化も含む録音集
シベリウス指揮者として有名なアンソニー・コリンズ[1893-1963]のデッカ録音が初めてまとめて発売されます。コリンズはイギリス出身で 初期にはロンドン交響楽団の首席ヴィオラ奏者も務め、後に指揮者に転向。アメリカに渡りハリウッド映画の作曲家としても活動し、アカデミー賞にもノミネートされました。戦後すぐにデッカに録音を始めました。
 ロンドン交響楽団と行ったシベリウスの交響曲集や他の管弦楽作品、エルガー、ウォルトン、ヴォーン・ウィリアムズ、ディーリアスの2枚のLP、アンソニー・コリンズ自身の作品などのイギリス音楽、モーラ・リンパニー、ルッジェーロ・リッチ、フリードリヒ・グルダ、ジェルヴァーズ・ド・ペイエほかとの協奏曲、チャイコフスキー、ファリャ、フンパーディンク、ビゼーによる管弦楽作品が収められています。初CD化となる録音も含まれています。CD14枚組ボックス限定盤。(輸入元情報)
【アンソニー・コリンズとシベリウス:交響曲全集について】
アンソニー・コリンズ(アントニー・コリンズ)は、1893年にイギリスのサセックス州ヘイスティングスに生まれて、1963年にアメリカのロサンジェルスで亡くなった指揮者で作曲家。コリンズは17歳でヘイスティングス市立管弦楽団に入団してヴィオラ奏者を務めていましたが、第一次世界大戦が始まると、英国陸軍兵士として4年間従軍、戦争が終わると王立音楽大学でリヴァードにヴァイオリンを、ホルストに作曲を学びます。
 卒業後の彼の最初の仕事は、ロンドン交響楽団でのヴィオラの首席奏者で、コヴェント・ガーデン王立歌劇場でもヴィオラを弾いていましたが、次第に作曲家としての活動時間が欲しいと感じるようになり、指揮に深い関心を抱くようになったこともあって、1936年、43歳のときにオーケストラの職を辞任してしまいます。
 指揮者としてのデビューはオペラの上演に携わったものでしたが、コンサートでの指揮者デビューは、1938年に古巣のロンドン交響楽団を指揮してエルガーの交響曲を演奏した時となります。
 一方、作曲家としてのコリンズは、1937年に映画『ヴィクトリア女王』の音楽が大成功を収めて一躍有名になり、その後、第二次世界大戦が始まったこともあって、彼はアメリカに渡ることになります。
 ロサンジェルスで彼は、RKOピクチャーズの数多くの映画音楽の作曲家兼指揮者として大活躍するのですが、戦争が終わると彼は英国に戻ってきます。
 戦後の英国で、コリンズはクラシックの指揮者としての仕事のほかに、映画音楽やライト・ミュージックの作曲(中でも1952年の『ヴァニティ・フェア』は有名)も手がけ、また、英国音楽とモーツァルト、そしてシベリウスの作品のセッション・レコーディングにも情熱を傾けます。
 しかし、コリンズは1953年になると、再びロサンジェルスに渡り、以後は同地を拠点に亡くなるまでの10年間を英米往復しながら過ごすこととなるのです。
 シベリウスの交響曲全集は、コリンズの代表作としてばかりでなく、作曲家本人との交流の上に成立した優れたものです。
 演奏は快速テンポと豪快なダイナミズムを基調とした非常に雄々しいもので、透明でおだやかな北欧風とも濃厚でロマンティックな後期ロマン派風とも異なりますが、その劇的でありながらもどこか毅然とした独特の雰囲気には、実に魅力的なものがあります。
 コリンズの劇的なアプローチについては、作曲家も認めていたということですが、自作へのさまざまなアプローチを楽しんでいたと思われるシベリウスだけに、こうしたド迫力演奏もお気に召したということなのでしょうか。
 ともかく聴いていてなにやら気持ちが鼓舞されるようなシベリウスというのもユニークで(特に第1番)、当時、大きな評判を呼んだことが良くわかる密度の高い演奏が揃っています。
 録音は1952年から1955年におこなわれており、モノラル末期のデッカ録音で、しかも多くの曲のエンジニアがケネス・ウィルキンスンということもあって、音質良好な聴きやすいものとなっています。(HMV)
【収録情報】

Disc1
モーツァルト:
1. 交響曲第33番変ロ長調 K.319
2. メヌエット(ディヴェルティメント ニ長調 K.334より)
3. クラリネット協奏曲イ長調 K.622
4. ファゴット協奏曲変ロ長調 K.191
 ジェルヴァーズ・ド・ペイエ(クラリネット:3)
 アンリ・エラール(ファゴット:4)
 ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ(1 2)
 ロンドン交響楽団(3 4)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1945年5月(1 2)、1954年7月(3)、8月(4)
Disc2
モーツァルト:
1. ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K.44
2. ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503
3. ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537『戴冠式』
 フリードリヒ・グルダ(ピアノ)
 ロンドン交響楽団(1)
 ロンドン新交響楽団(2 3)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1954年9月(1)、1955年9月(2 3)
Disc3
メンデルスゾーン:
1. ピアノ協奏曲第1番ト短調 Op.25
2. ピアノ協奏曲第2番ニ短調 Op.40
 ピーター・ケイティン(ピアノ)
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1956年2月
Disc4
1. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30
2. R.シュトラウス:ブルレスケ ニ短調(ピアノと管弦楽のための)
 モーラ・リンパニー(ピアノ:1)
 フリードリヒ・グルダ(ピアノ:2)
 ロンドン新交響楽団(1)
 ロンドン交響楽団(2)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1952年5月(1)、1954年9月(2)
Disc5
パガニーニ:
1. ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op.6
2. ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調 Op.7
 ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1955年2月
Disc6
1. ビゼー:『カルメン』第1組曲より(前奏曲/第4幕への間奏曲/第2幕への間奏曲/第3幕への間奏曲/Scene des contrebandiers/衛兵の交代/ジプシーの踊り)
2. 8-13) ファリャ:バレエ『恋は魔術師』組曲(序奏と情景/恐怖の踊り/魔法の輪/火祭りの踊り/パントマイム/終曲 - 暁の鐘)
3. チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45
4. チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ Op.32
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1 2)
 ロンドン交響楽団(3 4)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1950年2月(1 2)、1956年1月(3 4)
Disc7
シベリウス:
1. 『カレリア』序曲 Op.10
2. 交響曲第1番ホ短調 Op.39
3. 交響曲第7番ハ長調 Op.105
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1955年6月(1)、1952年2月(2)、1954年2月(3)
Disc8
シベリウス:
1. 交響曲第2番ニ長調 Op.43
2. 交響曲第3番ハ長調 Op.52
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1952年5月(1)、1954年5月(2)
Disc9
シベリウス:
1. 交響曲第4番イ短調 Op.63
2. 交響曲第5番変ホ長調 Op.82
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1954年2月(1)、1955年1月(2)
Disc10
シベリウス:
1. 交響曲第6番ニ短調 Op.104
2. 交響詩『ポヒョラの娘』 Op.49
3. 組曲『ペレアスとメリザンド』 Op.46より(メリザンド/パストラーレ/糸を紡ぐメリザンド/間奏曲/メリザンドの死)
4. 交響詩『夜の騎行と日の出』 Op.55
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1955年1月(1)、6月(3 4)、1954年5月(2)
Disc11
エルガー:
1. 交響的習作『ファルスタッフ』 Op.68
2. 序奏とアレグロ Op.47
3. 弦楽セレナード ホ短調 Op.20
ヴォーン・ウィリアムズ:
4. トマス・タリスの主題による幻想曲
5. グリーンスリーヴスによる幻想曲
 ロンドン交響楽団(1)
 ロンドン新交響楽団(2-5)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1954年2月(1)、1952年4月(2-5)
Disc12
ディーリアス:
1. 楽園への道(歌劇『村のロメオとジュリエット』より)
2. 夏の歌
3. イギリス狂詩曲『ブリッグの定期市』
4. 春初めてのカッコウを聞いて
5. パリ(大都会の歌)
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1953年2月(1-4)、10月(5)
Disc13
ディーリアス:
1. 夏の庭で
2. 川面の夏の夜
ウォルトン:
3. ファサード - エンターテインメント
 サー・ピーター・ピアーズ、エディス・シトウェル(朗読:3)
 ロンドン交響楽団(1 2)
 イギリス・オペラ・グループ・アンサンブル(3)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1953年10月(1 2)、1954年8月(3)
Disc14
1. R.シュトラウス:ワルツ第1番(『ばらの騎士』より)
2. フンパーディンク:夢のパントマイム(『ヘンゼルとグレーテル』より)
3. サリヴァン:序曲『舞踏会にて』
4. ガーディナー:羊飼いフェンネルの踊り
5. グレインジャー:羊飼いの呼び声
6. コリンズ:虚栄の市
7. コリンズ:With Emma to Town
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1 2)
 ロンドン新交響楽団(3-5)
 ロンドン・プロムナード・オーケストラ(6 7)
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1950年4月(1 2)、1956年12月(3-5)、1954年6月(6 7)

 モノラル録音

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